借金を「返済するべき」人と「実際に返済することになる」人


この日本政府の膨大な借金を、どの世代が払うべきか?
というと、選択肢は次の3つ。

(1)借金をこさえた世代が返済する。(相続税増税)
(2)借金をこさえた世代の子供たちの世代が肩代わりする。(所得税増税)
(3)借金をこさえた世代とその子供たちの世代の両方が返済する。(消費税増税)


そもそも、政府の膨大な借金をこさえた世代(老人たち、および、これから定年退職する団塊の世代)は、同時に、政府の借金よりもさらに膨大な個人資産もこさえたわけですよ。


つまり、借金をこさえた世代は、それ以上の資産をこさえた世代なわけで、トータルで見ると、かなりの黒字、借金どころか、すごい資産を築き上げた立派な世代なんですね。


これは、ある種、結果としての所得移転が起こっており、政府の財政のマイナス分だけ、彼らの個人資産が上積みされた、という見方もできなくはありません。


そして、もし、(2)所得税増税や(3)消費税増税で、この財政のマイナス分の穴埋めをするとなると、子供たちの世代は、
自分が借りてもいない金を返済させられる
わけです。


自分で借りた金は、自分で返せよ。」(=(1)の相続税増税)
(実際、十分に返済能力はあるんだから。)


なんか聞こえたようです。


でも、若者たちの声は小さくてよく聞こえません。
老人たちは、耳が遠くなってますし。
(自分たちに都合の悪いことはよく聞こえなくなってますし。)


それに、民主主義社会とは、
正しい意見ではなく、多数派の意見が正義とされる
社会です。


いまや、政府の膨大な借金をこさえた老人たちの世代は、多数派です。
だから、少数派の若者たちの世代が、
「自分が借りてもいない金を返済する」
のは、当然、正義になるのです。


なぜなら、それは、多数派である老人たちにとって幸せなことだからです。
これこそ、最大多数の最大幸福の実現です。


いや〜、民主主義って、ほんと、すばらしいですね!